LA駐在ビザ徹底解説:Eビザ・Lビザの準備、面接、必要書類 – スムーズな渡米のために
LAへの駐在が決まったら、ビザの取得は最重要課題の一つです。特に駐在員が取得するビザは、一般的にEビザ(投資家・貿易駐在員向け)またはLビザ(企業内転勤者向け)のいずれかとなります。これらのビザは手続きが複雑で、準備に時間がかかるため、早めの対応が肝心です。この記事では、EビザとLビザを中心に、ビザの種類、申請手順、必要書類、面接対策、よくある質問などを徹底的に解説します。
駐在員ビザの種類:EビザとLビザの違い
駐在員が取得する主なビザは、EビザとLビザです。それぞれの特徴と違いを理解しておきましょう。
- Eビザ(条約投資家/貿易業者ビザ):
- 日本とアメリカの間の通商条約に基づき、日本企業がアメリカに投資または貿易を行う場合に、その企業から派遣される従業員に発給されます。
- E-1ビザ(貿易業者ビザ):日本とアメリカの間で相当規模の貿易を行っている企業に派遣される従業員に発給されます。
- E-2ビザ(投資家ビザ):アメリカに相当規模の投資を行っている企業に派遣される従業員に発給されます。
- 配偶者と21歳未満の未婚の子は、Eビザ保持者と同等の滞在・就労が認められるEビザを取得できます。
- Lビザ(企業内転勤者ビザ):
- 日本とアメリカに拠点を持つ企業が、管理職、重役、または特殊な知識を持つ従業員をアメリカの拠点に転勤させる場合に発給されます。
- L-1Aビザ(管理職・重役ビザ):管理職または重役としてアメリカの拠点に転勤する場合に発給されます。
- L-1Bビザ(特殊知識者ビザ):特殊な知識を持つ従業員がアメリカの拠点に転勤する場合に発給されます。
- 配偶者と21歳未満の未婚の子は、Lビザ保持者と同等の滞在が認められるL-2ビザを取得できます(L-2ビザ保持者は就労許可を得ることで就労も可能になります)。
ビザ申請の大まかな流れ
ビザ申請は、大きく分けて以下の流れで進みます。
- 会社による請願書(Petition)の提出(USCISへ): 会社が米国移民局(USCIS)に請願書を提出します。
- 請願書の承認(Approval): USCISが請願書を審査し、承認します。
- DS-160オンライン申請書の作成・提出: オンラインでDS-160申請書を作成し、提出します。
- 面接予約: 米国大使館または領事館で面接の予約をします。
- 面接: 米国大使館または領事館で面接を受けます。
- ビザ発給(または拒否): 面接後、問題がなければビザが発給されます。
必要書類
ビザの種類によって必要書類は異なりますが、一般的に以下の書類が必要となります。
- パスポート: 有効期限が十分に残っているもの。
- DS-160オンライン申請書確認ページ: オンラインで申請後、印刷したもの。
- 写真: 規定に合った写真。
- 戸籍謄本: 必要に応じて英訳が必要。
- 会社からのレター(英文): 雇用条件、業務内容、赴任期間などが記載されたもの。
- 会社の情報: 会社概要、組織図、財務情報など。
- 職務経歴書(英文): 過去の職務経験を詳細に記述したもの。
- 学歴証明書(英文): 最終学歴の卒業証明書など。
- その他、ビザの種類によって必要な書類: 例えば、Eビザの場合は投資や貿易に関する書類、Lビザの場合は過去の雇用関係を証明する書類など。
ビザ面接対策
ビザ面接は、ビザ取得の重要なステップです。以下の点を意識して準備しましょう。
- 英語でのコミュニケーション能力: 面接は英語で行われます。スムーズにコミュニケーションが取れるように、事前に練習しておきましょう。ビジネスに関する質問が中心となるため、専門用語なども含めて準備しておくと良いでしょう。
- 申請書類の確認: 提出した書類の内容を十分に理解しておきましょう。面接で書類に関する質問をされることがあります。
- 服装: 清潔感のある服装で臨みましょう。ビジネスシーンにふさわしい服装が望ましいです。
- 質問への回答準備: 以下の点について、明確に答えられるように準備しておきましょう。
- 渡米の目的(具体的な業務内容、期間など)
- 会社の情報(事業内容、規模、組織図など)
- 自身の職務経歴
- 家族構成(家族帯同の場合)
- 帰国後の予定
- よくある質問例:
- What is the purpose of your trip to the United States? (渡米の目的は何ですか?)
- What will you be doing in the United States? (米国で何をする予定ですか?)
- What is your position in the company? (会社での役職は何ですか?)
- Tell me about your company. (あなたの会社について教えてください。)
- Why is it necessary for you to work in the United States? (なぜあなたが米国で働く必要があるのですか?)
- What are your plans after your assignment in the United States? (米国での任務終了後の予定は何ですか?)
- (Lビザの場合)What is your specialized knowledge? (あなたの特殊な知識は何ですか?)
- (Eビザの場合)What is your investment in the U.S. company? (米国企業へのあなたの投資額はいくらですか?)
- 面接の留意点:
- 時間に余裕を持って到着:面接時間に遅れないように、時間に余裕を持って大使館または領事館に到着しましょう。
- 落ち着いて対応:面接官の質問に落ち着いて丁寧に答えましょう。
- 正直に回答:事実と異なることを話すと、ビザの発給が拒否される可能性があります。
- 必要な書類を持参:面接時に必要な書類(パスポート、DS-160確認書、写真など)を忘れずに持参しましょう。
- 電子機器の持ち込み制限:大使館・領事館によっては、携帯電話や電子機器の持ち込みが制限されている場合があります。事前に確認しておきましょう。
面接後のビザ発給までの期間
面接後、問題がなければ数日から数週間でビザが発給されます。追加の審査が必要な場合は、さらに時間がかかることがあります。ビザが発給されると、パスポートにビザが貼付されて返却されます。
よくある質問(FAQ)
- Q: ビザ申請は自分で行う必要がありますか?
- A: 会社の人事部や弁護士がサポートしてくれる場合が多いですが、最終的な責任は申請者本人にあります。
- Q: ビザが拒否された場合はどうすればいいですか?
- A: 拒否理由を確認し、必要に応じて再申請を検討します。弁護士に相談することをおすすめします。
- Q: ビザの有効期間はどのくらいですか?
- A: ビザの種類や状況によって異なります。
- Q: 配偶者や子供も一緒に渡米できますか?
- A: Eビザ、Lビザ保持者の配偶者と21歳未満の未婚の子は、それぞれEビザ、Lビザ(L-2ビザ)を取得することで、同伴できます。
まとめ
アメリカの駐在ビザの取得は、複雑な手続きを伴います。早めに準備を始め、必要に応じて専門家のサポートを受けながら進めることをおすすめします。この記事が、海外駐在を目指す皆様のビザ申請のお役に立てれば幸いです
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